まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
短編のはずなのになせかながくなったこの話。
ようやくラストですv
※まだ途中が打ち込み途中けですが、確認のためあげてあります。
続きが少しばかりとラスト付近がきになる人のみさらっとどうぞ・・・
(つまり、中抜け状態です)
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前回までのお話し:
幽閉されていた精霊王達は無事にティンやレニエル達の協力(?)もあり、
どうにか解放され、古の昔に封じられていたとある聖なる神殿もまた復活。
そして、全てなる元凶である帝国。
帝国の首都がある大地にて新たなる物語が紡がれ始める。
その物語の行く末は……
WOLD GAME ~宗教国家エレスタド王国~
「実際に確認してみるとかなり搾取されて大地そのものが死してるわね……」
おりたってみてつくづくおもわずにはいられない。
レニエルが本来あるべき姿として同化するにはこの世界においてあとしばらく時間を要する。
とはいえ彼ら、森の民にとってはほんの一時にしかすぎない期間。
しかし、命が短い種かれしてみればそれは膨大なる時間。
とりあえず、それぞれの精霊王達には役割をあらたに振り分けておいた。
ゆえに今現在、ついてこようとしていた彼らの姿は傍にはいない。
本来ならば捕らえていた精霊王達の力を使い、とある場所…
すなわち、【聖地】と呼ばれし場所へとつづく街道沿いは、
今の今まで幻影により普通の光景、すなわち緑豊かな光景が行き交う存在にはみえるようになっていた。
が。
今はそれらの力の供給がなくなり、本来の姿。
すなわち命の息吹がまったく感じられない大地と成り果てている。
木々らしきものはみえるがそれらは木々にあらず。
瘴気により変化した思念により生みだされた魔獣の一種たち。
しかし、彼らそのものは本来もつべきはずの魔硝石すらその身にもたない。
逆をいえば魔硝石が生成される前に大地の浄化作用、すなわち元に戻ろうとする力。
それらが働き結晶化にまでこぎつけられることなくただひたすらに、
無常にもこの地に魔獣を大量発生させる要因となっていたりする。
全てはこの地に居をかまえる【エレスタド王国】。
そこが全ての始まりであり、また終わりともいえる地があるがゆえ。
「さて…と。少しきになる波動があるにはあるのよね…まずはそこにいってみますか」
この地における普通の生命体はすでに他に地へと移動させたはず。
もっとも、生まれ育った地から離れることを望まない存在も多々といたが、
そういう存在達は本来の力というか聖なる息吹を取り戻したかの地の周囲に転移させている。
そのことに気付いてそんな彼らはしばし混乱の極みに陥っていたりするのだが。
しかしそれらに関してはティンにとってどうでもよいこと。
あくまでも彼女自身の目的はこの地の安定。
このまま、力のバランスが崩れたままだとこの地は確実に近いうちにと滅びをむかえる。
もしくはこの【惑星】自体の防衛本能が覚醒するか。
その場合は今あるすべての地上の生命体は一時確実に死滅をたどる。
せっかくここまで面白…もとい、楽しめる世界になっているのだからそれはそれでおもしろくない。
だからこそこうして自分自身がこの地に【降りて】きたのだから。
ほとんど荒野というより他に表現のしようがない大地。
さらにどんよりとした空気というか霧のようなものがたちこめており、一寸先すらも垣間見えない。
そんな場所にたたずむ一人の少女。
もしもこの場に第三者がいればその光景に違和感を感じるであろう。
ぱっと見た目はどこにでもいるような普通の旅人のような格好をしている少女。
しかしよくよくみれば薄い光の膜のようなもので体全体が覆われているようにみてとれる。
そしてさらに注意深くみてみれば、少女の左手にはめられている指輪と、
そしてその手首につけられている腕輪が七色の光を淡く光っているのだから。
その淡き光は少女…ティンのもつ独特なる雰囲気に呑まれ、
それらの光は周囲に広がることなく体の表面上のみにとどまっている。
ゆえに暗いこの場所においても少女の姿はくっきりと、
異様なまでに浮き上がりかなり目立っているのだが。
そんなこの場ににつかわしくない少女…ティンは静かに周囲を見渡したのち、
「我の名のもとに。この地にのこりし淡き痕跡、その道を指し示さん」
すっと左手をのばし指輪をはめている中指を目の前につきだし言葉を紡ぐ。
それにともない、体を覆っていた光が一筋の光の道を創りだす。
「さてと。この【波動】の元にいきますか。……まあ、できれば当人に責任とらせたほうがいいし」
まあ、アレとアレが当事者であることに疑いはない。
…その在り様はともかくとして。
一人何やら誰ともなく独り言を紡ぐとともにそのまま光の道にと沿って歩きだす。
その光の道の後はただひたすらに暗霧が立ち込め、背後そのものすら見えなくしていっている。
が、それすらもティンにとっては関係ないこと。
目指す目的のモノはこの先にある、のだから。
『くわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!』
「くっ!」
周囲を取り囲む無数の魔獣たち。
それでもかつてのような力はあまり感じられないものの、脅威であることに疑い用はない。
この荒廃した、というか死の大地としかいいようのない場所になぜに人が。
と第三者がいれば間違いなくいったであろう。
この場に似つかわしくない青年が一人。
この場にいること自体がありえないその青年はすでに周囲を異形の存在にと囲まれている。
「……どうにかかの場所から抜け出せたはいいが……」
ようやく彼自身がいた場所から抜け出し外にでたはいいものの、そこでみたのは予想外の光景。
おぼろげになっている記憶にあった緑豊かな大地は荒野…否、死の大地と成り果て、
大地に闊歩するは魔獣たちの群れ。
ずっともがいていた。
閉じ込められてからずっと。
そのまま【呑まれて】吸収されてしまうのかともおもったが、それだけは許せなかった。
何よりも自分自身が。
そんな中、突如として自らを【閉じ込めて】いた力が一瞬弱まった。
その隙にどうにかかの地から逃れ、こうして外に出てきたのだが……
遠い記憶の中、それでも一番光り輝いてきた記憶のかなた。
そこで聞いたとある【力】がよもやこうして自分自身をたすけることになろうとは。
望むはただ一つ。
……今も昔の闇にとらわれし、弱き心、その救済。
つぶやきつつも、右手をいくどともなく一閃させる。
そこにあるのは青き光の筋。
つぶやく人影…青年の手から放たれるは青き刃をもつ光の剣。
そよ風すらもふかぬこの地において青年は異質、といって過言でない。
淡き金色の髪はあまりに薄く銀色のようにも垣間見える。
ただ前を見据えるその瞳の色は漆黒。
「シャイト・ラナ。参る!」
こうして自分自身でこの名を紡ぐのもいつぶりか。
今度こそ間違えない。
否、すでにもう間違っているといってもいいだろう。
あのときよりも今回ははるかにひどく、精霊王達をも巻き込んでしまっているのだから。
自分自身にいいきかせるようにそのまま、無謀にもおもえし大群にただ一人、
シャイト、と自分自身で名乗った見た目十代後半くらいの青年はそのままむかってゆく――
かつてこの地は全ての種族が手を取り合い共存するとても美しい地であった。
それぞれの存在は自分達の存在意義をきちんと把握し、
日々、自分達の生を世界の理にのっとって全うしていた。
中にはその理に背いて行動しようとしたものはいたにしろ、おおむね平和であったといってもよい。
狂ったのは一つの王国が建国されてから。
アタバルジャイト帝国。
そもそも、かの帝国も始めは人々が共存してゆく上で一つの国の形式をとろう。
という話しあいの上でなりたった。
にもかかわらず、長き年月を得て、強力な力を得たがゆえに狂った権力者達。
しかし誰が覚えているだろう。
そもそも、狂った原因がたった一つの要因によってもたらされた、ということを。
『るぐわぁぁっっっっっっ』
何ともいえない雄たけびが周囲に響き渡る。
雄たけびを発しているそれらはすでに生命体にあらず。
いわば瘴気にとらわれし朽ちた元生命体達。
先日の力の発動において世界に満ちていた瘴気全てをこの地にと終結させた。
それぞれの場所にのこっているのは精霊達に任せておいて処理しきれる程度の量。
この地に全てを集めたのはこの地に【聖廟】があるがゆえ。
他の地とくらべ、この地は本来の役割からして瘴気の浄化率がはてしなく高い。
すなわち、世界に還元できるほどの力をもともとこの地は要していた。
にもかかわらずその力が逆の方向に働いていたのはほかならぬ人の意が加わったがゆえ。
狂ったこの地において普通に生きている存在はすでにいないはず。
そう、本来ならば。
にもかかわらず、目の前においてどうみても人らしき影が魔獣たちと相対しているのがみてとれる。
この瘴気に満ちた地において活動できる【人】など普通ならばありえない。
その姿が記憶に残りし姿であるがゆえに思わず苦笑せざるを得ない。
全ての始まりであり、そしてまた全ての原点ともいうべき存在。
この地が狂った原因となりし存在。
「へ~。ひさしぶりにみるわ。あれ、アラバスターによる精神体の具現化、ね」
力の具現化。
大概は実体をもたない精霊達などがよく用いる技であり、
その本来の意味をきちんと把握しているのはおそらく今では【柱】とよべし存在達だけであろう。
より強い力をもつものほどぱっと見た目、普通の肉体とかわりなくみえる。
ゆえにかつては人と実体をもたない存在、
それらが通じ合い、そして子をなす、ということも可能であったこの世界。
かつての文明の崩壊以後、そのような現象は滅多とみうけられなくなっているのも事実だが。
遠目でもよく視える。
独特な青き光をまといし存在。
しかし問題なのはそこではない。
「……何で、彼がそこにいるのかしら?」
おもわずそうぽそり、とつぶやくティン。
彼が【誰】だかわかるがゆえのその台詞。
「ま、当事者から聞けばすむことね。面倒ね。周囲一帯をいっきに薙ぎ払いますか♪」
ここから【視える】範囲、瘴気に浸食されている魔獣たちは地面すらみえないほどにあふれている。
地上だけでなく空にも飛行能力をもったそれらがみてとれる。
ゆえに。
「【聖雷の矢】」
威力指定も何もない、ただの力ある言葉。
本来ならば、セレクト…すなわち威力の値を力ある言葉の前に指定するが、
この場においてはそれらをする必要性がまったくない。
ゆえに素のまま力を解放する。
気分的にすっと右手をかざし紡いだその言葉とほぼ同時。
空全体が溢れんばかりの光の奔流に包まれる。
刹那。
ドゴガァァァァァァァァァァン!!!!
ガシャァァァァァン!
周囲一帯を雷…否、それはまるで光の洪水。
何ともいえない轟音とともに、まばゆきばかりの光が轟音とともに展開される。
本来ならばまだ太陽ものぼっている時刻のはずだというのに、
この場そのものはどんよりとした空気に覆われており、
それゆえに日の光というものすら感じられない。
そんな中、一瞬ではあるが大地に太陽の光が降り注ぐ。
暗き世界に一瞬、光の筋が大地を照らし出す。
しかしそれらの光はすぐさままるで覆い尽くすような黒き霧のようなもので覆い尽くされ、
瞬く間に再び薄暗い空間へと成り果てる。
よくよく眼をこらせばどうにか少し先くらいまではみえるであろうが、あとはもう漆黒の闇。
すなわち、眼の届く範囲はかろうじてみえはすれどもその先は通常において見えるはずもない。
そう、普通ならば。
「一時でもひとまず道の確保、かしらね?」
この効果は永くは続かない。
それほどまでにこの地に集まってきている【力】の量は果てしない。
傍目にも一瞬何が起こったのか理解できないらしく唖然としている人影がひとつみてとれる。
おそらく『彼』からしてみれば信じられない現象であったであろう。
何しろかの力を扱えるものはこの世界において特定の存在しかいない、のだから。
「さてさて、とりあえず【彼】の話しをきいてみますかね?」
そういうティンの言葉はどこか軽い。
少なくとも【彼】がそこにいる、ということはまだ完全に救いがないわけではない。
――【心】というものを大切にしたい。
そう願い【管理】している【存在】からすればそれはすこしばかりの光明。
それがどのような結果をもたらすかは、その【心】次第。
力を少しでも抜けばすくなくとも体の維持そのものにができなくなる。
とすればどうあがいても【止める】ことが不可能に近くなる。
維持をするだけでもかなりの【力】を要するものの、だからといって妥協はできない。
ふと暗闇にほのかなぼんやりとした灯りのようなものが先のほうにともったような気がしたその刹那。
まばゆきばかりの光が周囲を覆い尽くす。
それはまるでかつての記憶の中にある光景のごとく。
「…まさか、ランメル様…?いや、違う、これは……」
ふと【光】ということで連想するは光の精霊王ランメル。
だがしかし、かの存在が好むは光の雨。
音もなき光のシャワー。
精霊神が扱うとすればこれまた全てを光に呑みこませるであろう。
雷のようなソレを扱う存在、そういう【存在】は彼の記憶の中にもごく一部しか存在していない。
おもわず茫然としている最中、光の槍のような雷に器を貫かれかききえてゆく魔獣たち。
と。
「あら。やっぱり。こんなところで何してるの?わざわざ【力の具現化】まで使って?」
いまだに光の眩しさの残像が残る中、ふと聞こえてくるありえない【声】。
嫌でも覚えている。
否、忘れようにも忘れられるはずもない。
この【声】の持ち主、それは……
「創造主様!?」
……永き時を隔てようとどうして忘れることができようか。
ふと声のしたほうをむけたさきに視えるは記憶にあるよりも少しばかり人よりの姿をしている少女。
見た目の年齢はぱっと見た目、人としてみるならば十四かそこら、といった具合。
しかし、彼女は外見で判断してはいけない。
なぜならば、先ほど自らが思わず叫んでしまったその言葉そのものが真実なのだから。
どうしてここにいるのかわからない、というような声をもらすそんな人影に対し思わず苦笑する。
その言葉はこの場においてどちらにもいえる言葉ともいえるであろう。
「久しぶり。というべきかしら?今世の【シャイト】?たしか前回、あなた達って別れてなかったかしら?」
記憶にあるのは【彼】と協力し、かの国を消滅させしとき。
事後報告はきちんと【柱】達よりあがってきている。
そよ風すらもふかなったはずの大地に一瞬とはいえ風が吹き抜ける。
しばし目の前にいるシャイトと呼びしものをみつめた後、
「かなり精神力が削られてるわね。本来あるべき魂のごく一部の力になってるし」
しみじみと、それでいて多少感心したような声を思わずもらす。
魂の容量が100とするならば、今の彼は10にも満たない。
それでも自力で具現化しているというのはさすがというべきか、
それともかつてと今のこの現象を起こした張本人だ、というべきか。
一目で見抜かれたことにさすがというべきか、それともそれは辺りまえととらえるべきか。
しかし今することは決まっている。
かの存在がここにいる以上、それが意味することは嫌というほど理解している。
「…このたびにおかれましても、またティン様の手を煩わせることになってしまい申し訳ありません。
このたびのことも自分の中できちんと気持ちが浄化、決着をつけられなかったがゆえ。
新たな生の場を与えられたというのにまた同じような過ちの繰り返し、
何といってお詫びしたらよいのか……」
あのときの温情を忘れたわけではない。
しかし転生を迎えるにあたり記憶は一度深層意識の奥底にと封じられ、
新たな人格として真っ白な状態で始まりを迎える。
しかし封じられたとはいえ深層意識に刻まれた思いというのもはそうそう消えるものではない。
それはすなわち魂そのものに刻まれているといっても過言でない【想い】。
中にはそういった自分ですらわからないままの感情にひきずられ、様々なことをする存在も多々といる。
その想いがどのようなものであれ、強く思っていれば思うほどその例は比較的に高くなる。
かつて、その想いゆえに国を創り、そしてその想いゆえに世界を崩壊しかけた。
それらはすべて意思ある存在の心ゆえ。
そして間違いなくその一端を自分はになっていた。
闇に…正しき闇でなく狂った闇にその心を支配されてしまったがゆえに起こした過ち。
そして今もまたあのときと同じように光と闇に別れてしまっている以上、真実は一つ。
「あ~。謝罪の言葉をききたいわけじゃないのよね?
とりあえず、なんでたったの短期間の間にまたこのようになってるのかしら?
あなたが前のようにまた別れている以上、また同じようなことになってるという認識よね?
しかも私が基本的に不干渉という立場だからって柱達を間接的に封じてまで……」
直接的に彼ら、柱達が世界に干渉することを許されていないゆえに今回のことは引き起こされた。
それらの仕組みを知らなければこのようなことには間違いなくならなかったであろう。
基本的に、彼ら『柱』達に関しては、この世界に住まう【生物】達に直接干渉することは許されていない。
特定、もしくは特殊な条件をのぞき。
彼らは基本、見守る立場であり、時としてだまってただ見守るしかできない存在達。
が、その立場はこの世界に【生きる】存在が強く願いしときにのみその干渉は許可される。
生半可な思いではなくそれこそ全てをなげうってでも成し遂げたい、という純粋なる願いの元。
そしてその願いの力において協力をとりつけたといわれている伝説上の神聖なる神子。
今では伝承するものすらいない。
その神子が堕ちたことにより、世界は狂い始めた、ということを。
封じられている中でも心は自分の中にと流れてきていた。
だからこそ相手…すなわち、【母なる存在】に対して申し訳がたたない。
自分の心が招いた結果が以前にしろ今にしろこのような事態になってしまっている。
それが何とも心苦しい。
力が強いがゆえに世界に与える影響もまた大きくなる。
あのときにいわれていたにもかかわらず、同じような過ちの道をたどっている。
そう自覚してしまっているがゆえに謝る以外にすべはない。
「……は~」
前にしろ今にしろどうもまっすぐであるがゆえに道をはずしてしまうのは変わっていないらしい。
時がたとうとも魂の本質が変わらない、いわゆる典型的な例ともいえる。
このあたりも多少、考える必要があるかしら?
などともおもうが【命】の源ともいえるそれらをどうこうしたくはない。
せっかくこの【ティンクセレクタ】の中で育まれ、産まれいでた命。
その気になればそれこそ一瞬で無に還すこともできる。
しかしそれらを極力なくすためにそれぞれの惑星において管理する存在をおいているこの世界。
相手の言葉をうけて盛大にため息をついた後、
「とりあえず、詳しく話しを聞かせてもらえるかしら?
ちょうどこの一帯が浄化されたこともあるし」
今の光においてこの一帯のみ、一時的ではあるにしろ完全に浄化されている。
この場にとどまり続けることによりこの一帯のみ完全なる浄化がすすみ、
この場のみ周囲とは異なる空間へとかわりゆくことは明白。
いいつつも、ふいっとかるく手をかざす。
それと同時、腕にはめているブレスレットより光の粒が出現し、
それらの光の粒は瞬く間にその場においていくつかの形あるものへと変化する。
この場にそぐわない真っ白な椅子と丸いテーブル。
そしてそれ以外の粒は大地に吸い込まれ、光の粒は緑豊かな草木へと変化する。
それらの変化は二人を中心にしまるえで円を描くように広がってゆく。
暗闇の中ぽっかりとひらく丸い空間がこの場において形成される。
どうせすこしばかり長い話しになるのならばきちんとした場所で話したほうがいい。
それゆえの台詞と行動。
…それがこの地にとっては一筋の希望になりえる命あふれる大地の胎動の欠片となるのだが。
コレがこのまま呑みこまれるか、もしくはこのまま広がるかはそれこそこの場の力次第――
人の心、というものは強くて、そしてもろい。
それは人にあらず、いきとしいけるもの全てにいえること。
誰かを愛する、ということは時として逆に世界そのものを憎悪する要因にもなることがある。
「なるほど。また同じような道をさくっと歩んでいた原因は、
根本的に【あなた】という存在を閉じ込めていたがゆえ、ね」
そこまで干渉していたわけではないのでたしかにありえることではある。
そもそもこの地は基本、この地を守る存在達に任せていたのだから。
「申し訳ありません。ティン様……私がもっとしっかりしていれば……」
あのとき、憎悪の心に支配されず、またその感情をコントロールできていれば、
おそらくあのときの悲劇も、そして今のような現状にもならなかった。
元々が強い力をもつがゆえに、逆にその心に取り込まれてしまったといっても過言でない。
「まあでも、完全に【あなた】を消すことはしてなかったようだし?」
かの時よりこの地においては伝説となるほどの時間が経過している。
そしてそれは彼の【魂】のおいてもいえること。
周囲は殺伐とした荒野でしかない、というのに今二人がいる場所は、
ありえないほどの神聖さをかもしだしている。
こんこんとした水が大地よりわきいでて、周囲には先ほどまでなかったはずの木々が生え。
そしてさらに足元には緑豊かな草も生い茂っている。
本来、この地にあったはずの閉じ込められし【存在】達。
それらがこの惑星における【命の水】により活性化し一部分とはいえその力が具現化し、
【アラバスター】…すなわち【力の具現化】が発動しこうして命あふれる場へと変化しているに他ならない。
それでもそれはこの湧水における周囲のみ。
この周囲には淡き水の膜の結界が大地よりわきいでて、周囲の【死】の力を排除する形となっている。
それはまるで不思議な空間であり、ゆえに聖なる場のようにもみえなくもない。
「で?あなたはどうしたいの?シャイト・ラナ・エレスタ」
彼の言葉によって今後が決まる。
それゆえの問いかけ。
彼とてその意味がわからないわけではない。
だからこそ。
「我らが母よ。私はここに願います。このたびの一連の出来事は全ては我が不徳ゆえ。
しかし私のような存在が再び現れない、ともかぎりません。
私のおかした罪は重大。されど後世において私のような思いは誰にもさせたくはありません」
心とはそれほどまでに強く、そしてもろいということを嫌でも身にしみている。
それは【精神体】のみになって強く思うこと。
その心に嘘偽りはない。
じっと観察してみるがどうやら嘘偽りはいっていないらしい。
まあこれが一度目ではなく統計的には三度目になるのだからその想いも強いらしい。
「ふ~ん。……ま、いいけどね。ならば、シャイト・ラナ、エレスタ。
あなたに新たな【理】を設けます。それがあなたの罪のつぐないであり、
またこの世界をより導いてゆくことにもつながるでしょう」
ティンがいい終わると同時、目の前の青年の体が一瞬淡く光にと包まれる。
しかそれはほんの一瞬のこと。
自分自身の存在のありように変化を感じ戸惑いの表情を浮かべるシャイトに対し、
「さてと。まずは勘違い暴走人格をどうにかしないと、ね?」
にこやかに、それでいて問答無用、とばかりににっこりと問いかける。
どちらにしても先にアレをどうにかしなければ先にすすめない。
元々、新たに追加しようとしていた存在。
それを既存の存在においてその役割を補っただけ。
ティンかれしてみれば甘いといわれるかもしれないが、世界にとってはあるいみ幸運、ともいえる。
すくなくとも、新たに追加される存在がいるとするならば、
すくなからず世界に何らかの変化が訪れることは必然。
しかし既存の、しかも元々この世界に根付いていた【魂】においてその役割が果たされるのならば。
…世界にとってあるいみ、最善ではないが最良、といえる選択、なのであろう……
「ほんと、見る影もない、とはこのことよね」
「……すいません……」
かつてこの地は理想郷ともいえるほどに自然豊かであり、
そしてまた数多なる種族が住んでいた地。
周囲を取り囲む山もまた霊山、もしくは神山として神聖視されていた。
今もなお神聖視されてはいるがここしばらくは、
この地を隔てる地という認識のほうがはるかに強い。
そもそも、かの山の上に神聖なる竜族の神殿があるなどと知っているものもごくわずか。
永き年月の果てにその事実の伝承はほとんど失われており、
古代の遺跡などからそれらの記述が発見されても真実、とおもうものはごくわずか。
かつては自然豊かであったこの地は今やかつて見る影もない。
大地そのものが死の力に覆われ、命の鼓動すらも完全に失われている。
この地を覆う土そのものに命そのものが宿っておらず、
ゆえに何もせずにたとえばよそから苗床などをもってきても間違いなく育たない。
聖なる力をもってして、全ての淀みを浄化したのち、大地そのものを癒す。
その後に命の源たる力をもってして新たな命をはぐくむ、そうしなければこの地に新たな命は芽吹かない。
かつてあった数々の建造物や生活の跡地。
それらは全て、蝕まれ、完全に朽ち果て今や単なる朽ち果てた遺跡…否、
遺跡、ともいい難い。
そもそも形すらとどめておらず、強いていえば柱が数本のこっているかいないか、というところ。
一番の原因は、聖なる大樹そのものに手をつけてしまったこと。
聖なる大樹の一族、すなわち森の一族は争いごとには向いていない。
自然とともに生き、そして死に、再生する、というごくごくこの世界の理にのっとっていきている。
それでも、身を守るために護りの存在を時とともに生みだしはしたが。
世界を安定させている、といっても過言でない柱の一つ。
その柱の力をたかが、ひとつの種族…しかもたった数個たる存在が扱えるはずもなく。
それでもその力を我がものにして全てを自分の欲望のままにとしようとしたかの存在。
かつて崇高なる意思をもってして、全ての種族との共存を図ったその存在は、
その心を闇に呑みこまれて堕ちた後、とどまることなく悪化していった。
その生を終えてもその欲望というかその思いが消えることなく、
悪意ある念を残したままにこの地にすまうものを蝕んだ。
誰が悪い、といえば彼をそのように追い込んだ当時の存在達、それもごく一部のものではあるが。
力を自分達のものにしようとし、大切なるものを傷つけた存在達。
それが一番の原因、といえば原因であろう。
護ろうとしても護れずに力及ばずに失われてゆく数多なる命。
しかもそれらを行ったのは、彼が護ろうとした力なきものたち。
いつのころからか、力あるものを手にかけたり、もしくはその命の水を飲めば力をつけられる。
そのような世迷言が広がり、力をもとめた力なきものたちが暴挙にでてしまったこの世界。
力なきものたちも平等に力の恩恵を、とおもっていた存在の願いを無視した行い。
結果、その行いはさらなる悲劇をよびよせ、より強き光を宿した存在を闇にとおとしめた。
彼の心が弱かった、といえばそれまでかもしれない。
しかしそれを促したのはほかならない第三者たる存在達であるのもまた事実。
だからといって、数千年以上にわたり、この地の理を乱していい、というはずもない。
罪には罪を、罰には罰を。
当時の道を外れた存在達も罰をうけ、地上にいきる存在達の大多数は大異変により粛清された。
大異変とはこの惑星そのものが理を保つために自然の力をもってして、
この地にいきるものたちにかしたいわゆる試練の一つ。
「今のあなたに謝られてもね。あなたそのものは光の具現化でしかないんだし。
あなたの闇の部分、表があなただとしたら裏の部分たるシャイトを構成する存在。
それとあなたが一つにならないかぎり、今のこの状態は打破できない。
それはわかっているわよね?」
闇が強くなればよりそれにともなう光もまた強くなる。
それはこの世界の理。
話しながらあるいている今現在ですら、周囲の黒き霧のようなものはうねうねとうごめき、
それらは隙あらばティン達にとまとわりつこうとよってくる。
それらは二人の周囲にまとわりついたその刹那、
ジュ、っとまるで蒸発するような音とともに、そしてまた、
何ともいえない悲鳴に近いような音を発した後、黒き粒状の光となり周囲へと溶け消える。
これがもし、普通でしかない存在ならば、そのまま霧に呑みこまれ、
その体は霧にむしばまれ、霧…すなわち瘴気に侵された命をもたない害意ある存在にと変化する。
今、この地において動いているのはほとんどがそれらの力に侵されているもの。
もしくは知らずその力によって操られているもの、そのどちらか。
肝心要となっている核の部分たる、シャイトの闇たる核をどうにかしないかぎり、
この地が解放されることはまずありえない。
かの地そのものとほぼ同化してしまっているといっても過言でないかの存在。
「はい。そしてアレを止めるには私の全てなる力が必要となることも」
それでもしなければならない。
自分のこの意思が全て呑みこまれてしまう前に。
全て呑みこまれてしまえば止められるものはいなくなる。
それこそ全ての柱達の力をもってして強制的になるであろう。
そうなればこの大地…否、この世界に及ぼす影響は果てしない。
「本来ならば、あのとき、あなたが上手にまとめていたままだったら。
あなたに任せてみようとおもってたんだけどね。光と闇、それらを司る神子たる役目を」
しかし時の経過とともにその心は闇にと呑みこまれてしまっていった。
よき闇でなく周囲すらを蝕む闇へと。
「だけど、ここまでこの世界の理を乱した以上、普通の【生】は認められない、それもわかるわね?」
「……はい」
そのまま消滅、否、存在そのもの、すなわち魂そのものが消滅してしまっても仕方がない。
それほどまでにこの世界に与えた悪影響は果てしない。
今の状態、すなわち光たる表の部分が具現化している自分だからこそ理解できる。
それでも問答無用で消滅させられないだけ、まだ救いがある、というべきか。
生命の息吹がほぼ感じられないこの地にてありえない命あるべき姿をもつもの。
それらは二人が先ほど会話した地にのみ命をめぶかせ、
周囲に広がることなく、その一角のみにて命をはぐくみ始めている。
先ほど二人が会話をしていた場所には清らかなる泉がわきいでて、
その周囲にのみ、すでに枯れ果てていたはずの木々もおいしげり、
ある種の殺伐とした死の大地の中で唯一たる命あふれる場として存在していたりする。
それらはすべては、彼女…ティンの力のたまもの、といっても過言でない。
彼女の加護をうけたがゆえにこの死の息吹から吹き荒れる大地においても、
その聖なる空間を維持し続けているのもまた事実。
かの泉はそのまま、聖なる泉、すなわち世界樹の根源とも繋がっており、
すなわち、精霊の加護をうけたものはその地よりかの地に移動することが可能。
それに気づくものがいるかどうかはともかくとして。
「どちらが勝つか、かけてみる?」
いきとしいけるものの光がかつか、闇が勝つか。
時とともにどちらが正しい、とはいえない事態にも陥るであろう。
それでも完全に堕ちることなく、小さな光たる心を持ち続けていた、希望、というその光。
絶望、という闇に捕われるわけでなく、その中でも小さく輝いていたその光。
だからこその提案。
目の前の存在はこの世界のいわば抽象的たる存在に他ならない。
誰しもその心の中に光と闇を併せ持つ。
それらをどうにか共存させることにより生きている。
それはどのような存在にもいえること。
しかし彼らの力は永きにわたり、世界の理を担う力をその身に取り入れていたこともある。
だからこそ簡単に消滅させるわけにもいかないのもまた事実。
すくなくとも、同じ時間をもってして自然にこの世界に還元してゆく必要性が生じている。
そうすることがこの世界により歪みをもたらさないための処置。
絶望たる破壊を象徴する存在として誕生するか、はたまた希望を担う未来を象徴する存在として誕生するか。
すべてはこれからこの世界にいきるものたちの心根次第。
目の前にいる【存在】にかなうはずもない。
それだけは本能的に理解できる。
自分に残っていたとおもわれし光の部分にも驚きを隠しきれないが。
しかし伊達に永き時にわたりこの地を支配していたわけではない。
そんな動揺をまったく表にみせることなく、
「ほう。おもしろい。ならば問おう。【世界神】よ。
「よし。オールクリーン!」
ざっと惑星中を見渡せどもどこにも悪意に満ちた気配は感じられない。
『ご足労をおかけしました。お母様』
その場に整列している精霊王達。
いうまでもなく、火、風、水、土の精霊王達が捉えられていたがゆえに、
光と闇の精霊王もまた実質的に捉えられた状況になり果てていたこの現状。
…もうちょい、抗え、とおもったティンの気持ちもわからなくもないであろう。
「まったくだよ~。何のために世界を任せてみてるんだか。
まあ、基本は干渉しないようにって設定したのも私だけどね~」
基本は大地に住まうものたちに任せ、その進化などには干渉しないようにしたのは他ならぬ彼女自身。
しかしだからといって、守るべき存在達を人質に取られたから、といってあっさりと捉えられるのも問題がある。
そのあたりの対策は一応新たに設定し直したので今後同じようなことは起こらない、とは思うが。
とりあえずあのような馬鹿な考えを起こす輩を処罰するための存在もまた新たに設定し創りだした。
「さて。と、なら私は戻るね~」
とりあえずここにきた用事はひとまずすませた。
それゆえに、目の前の彼らにと別れの言葉を投げかける。
今度暇なときに平和になったこの地にまた直接入り込んでみるのも面白そうかも。
そんなことを思いつつも、その場にいる精霊王達にと別れを告げ、
「ティンクセレクタ、ゲートアウト!」
ティンがそう叫ぶと同時、ティンの体は瞬く間に光りに包まれ、そのまま光りがはじけ飛ぶようにとかき消える。
そのままきらきらと光りの粒は世界中に散らばり、まるで世界を祝福するかのごとくに降り注ぐ。
その光景を目の当たりにした人々は確信する。
腐敗した国を裁いたものの存在を。
【神の裁き】が下ったのであり、自分達は見捨てられてはいないのだ、と。
きらきらと虹色に輝きつつも世界に降り注ぐ光りの粒は数カ月にわたり降り注ぎ、
ごく一部の大地を除き、それらが降り注いだ大地は瞬く間に生命力を取り戻す。
世界は…今、新たに再生の道を歩み出してゆく……
「ん~。つかれた~!」
おもわず大きく伸びをする。
カチヤカチャ。
とりあえず現状確認・・・っと。
目の前に広がるのは空間に浮かぶ無数の文字と無数の画像。
手元にある文字の羅列の入ったボードをカチャカチャと操作し情報を読み取ってゆく。
どうやら先ほどまでいっていた世界、
【ティンクセレクタ】と名づけた銀河の中にとある、とある太陽系は無事に問題なく【刻】が進み始めたらしい。
そのことにほっと安堵する。
「毎回思うけど、なんでそれぞれ自分の生身ごと設定した世界の中にこれはいれるんだろ?」
それはもう不思議でならない。
話しには聞いてはいたが、実際にやってみればその異常さがよくわかる。
「うっし!とりあえず…げ!?今度はここの星がおかしなことになってる!?
ああもう!というかいきなり他次元超銀河団なんてつくるんじゃなかった!!」
超がつくほどの数ある銀河団を創りだしているこの世界。
全ての超銀河をまとめて形であらわすならば、文字通り、雲母の形にして創っている。
思わず愚痴をいっても仕方がない。
面白そうなのでビックバンから想像し、世界を新たに構築するように想像を練った。
それらを元に創造してみたのは他ならない自分。
世界、否、宇宙を管理する。
そもそもこのようなプロジェクトをこんな子供にまかせるな!
と両親にかなり文句をいいたい今日この頃。
「ま、仕方ないか~。最近、どんどん人が住める場所が少なくなってきてるしな~」
生身で別の世界に移住できるこのシステムというかこのゲーム。
ゆえにこそ、移住先に困っている両親が真っ先にと目をつけた。
何でも脳内で想像する、それだけで思い描いた世界が出来上がるらしい。
始め聞いた時には嘘だ、とおもったが、実際にやってみると…あれれ?状態。
というか、そもそも。
「…なんで他の惑星で販売されてるのに別のココでも同じような効果があるのかほんっと謎……」
すでに宇宙開拓時代もあるいみ飽和状態ともいえ、資源にも限りがある、といわれているこのご時世。
そのときにたまたま遠出をしていた、移住先特定派遣委員である両親が目にしたこのゲーム。
その惑星は自分達が住まう惑星とほぼ同じ状態で進化を遂げているものの、
しかしその技術力はいまだにこちらの惑星には程遠いらしい。
しかも人類が馬鹿をやっているのでいつ惑星事態が悲鳴をあげるかわからない状況となっているらしい。
…まさか本当に想像しただけで新たな世界がその【ゲーム世界】の中に創られ、
挙句はその空間に生身をもったまま移住できるなど。
これっておもいっきり異世界創造ゲームでは!?
その可能性に思い当たり、どうやったのかしらないが母が手にいれてきたこのゲーム。
…それで一番想像力が豊か、といわれている私のところにこのゲームが持ち込まれ、
そして今にと至っている。
「というか、他の住民とか他惑星の存在達はとっとと移住してるのに、
その管理というかこの空間管理を私一人にまかすなぁ~!!!」
思わず愚痴をいいたくなってしまうのは仕方ないであろう。
そもそも…この空間、否、その世界を創ったのは少女であり、
そしてまた、その世界を修正できるのは、創造主限定でしか使えないアイテムのみ。
その名も通称、【絶対者アクセサリー】。
だからこそほぼ毎日のようにこうして画面とにらめっこといった具合が続いている今日この頃。
「…こんど、仕事抜きでどっか自然のおおい惑星にでも息抜きかねて移動しよっと……」
あまりに管理が面倒&大変なのでそこそこの世界に神や精霊、といった存在を創りだし、
それらの存在にそこそこの管理は任せている。
任せてはいるがときおりこちらで対処しなければいけない事柄もおこってくる。
このたびの件がまさにその一件。
いつもは画面を通じて解決していたのだがこのたびはちょっと思うところがあり直接自分で出向いてみた。
実際にそこに生きる存在達と触れるのと、ただ画面の中のみで見るのとではわけが違う。
「…ほんと、命を創ってる…んだろうけど、この仕組みっていまだに解明不能、なんだよね~」
そんな理解不能なものに移住民の移転先を頼っていいものなのかわからない。
ないがたしかに移住民達の希望通りの惑星なども創れるのがこのゲームの特徴。
ゆえに重宝していない、といえば嘘になる。
その管理を一人に一任されていなければ…の話しだが。
今日も今日とて、少女…【多時空銀河エトランゼ】の創作者。
江藤凛。
彼女は世界の安定と、そして人々の幸福と移住先のために今日もまた世界を新たに創りだしてゆく……
――終わり♪
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あとがきもどき:
薫:
なんか、普通に確認してて、このシリーズもまた、スタイルシートが画面表示されていなかったので、
ひたすらに編集をば・・・
これ、おきあげてたのかなり以前なのに、あげてなかったという罠も…あはははは汗
あれ?短編なのに完結してない!?とおもっていた方々にはご迷惑かけました・・・汗
2011年某日(修正2015年8月)
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